2017年11月14日火曜日

相談相手をつくること

厚生労働省では、11月を「過労死等防止啓発月間」と定め、過労死等をなくすためにシンポジウムやキャンペーンなどの取組を行っています。
そもそも「過労死等」とは、”業務における過重な負荷による脳血管疾患もしくは心臓疾患を原因とする死亡、もしくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡またはこれらの脳血管疾患、心臓疾患、精神障害”のことを言うようです。
そのため、業務における強い心理的負荷による精神障害も、この過労死等防止啓発月間の対象となり、リワークを運営するスタッフとしても興味深い取り組みだと感じました。

過労死等防止啓発月間に加えて、厚生労働省は、「過労死等防止対策白書」を作成しています。
平成29年版過労死等防止対策白書によると、"仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者の割合は、平成 27(2015)年は 55.7%"であるそうです。リワークで働いていると、仕事でのストレスをお聞きすることが当然ですが多いので、この55.7%という結果は低いなあっという印象を受けました。労働者の半分くらいの人が、ストレスを感じることなく働けているということなので、そのような労働者とストレスを感じてしまう労働者には、どのような違いがあるのでしょうね。

また、”「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる」とした労働者のうち、その内容をみると、「仕事の質・量」(57.5%)が最も多く、次いで、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)」(36.4%)、「仕事の失敗、責任の発生等」(33.2%)”とのことです。この結果は、リワークスタッフとして利用者様と接している実感と一致するように思います。

そして、”現在の自分の仕事や職業生活でのストレスについて「相談できる人がいる」とする労働者の割合は 84.6%となっており、「相談できる人がいる」とする労働者が挙げた相談相手は、「家族・友人」(83.1%)が最も多く、次いで、「上司・同僚」(77.9%)”とのことです。ここで注目した点が、「相談できる人がいる」とする労働者が84.6%いるということです。うつ病や不安障害などになることなく、問題なく働けている方にとってみれば、相談できる人がいるのは当たり前と思われるかもしれませんが、リワークに通われる方の中には、「相談できる人がいない」と話される方も多くいます。また、良い相談相手になりえる「上司・同僚」に対して、苦手意識を持たれている方も多いように感じます。

そのような方に対して、リワークでは、まず「相談相手になること」が大切だと感じています。相談相手になるのは、なにもスタッフだけではありません。以前の投稿(ピアサポートに関するプログラム)でご紹介した「ピアサポート」のような、同じ立場にある利用者様も相談相手になりえるでしょう。そのようにして、相談相手になったら、次は、リワーク以外の場で相談相手を探したり、作ったりすることが大切で、どのようにしたら作れるか考えることもリワークでは重要だと思います。


そのような関わりが、リワークにおいては必要だと、この白書を見て、考えました。


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